フィレンツェ郊外の創業80年以上続く銀細工工房で、銀、銅、真鍮を使って伝統技術を繋ぎつつ、日々革新を求めてものづくりに没頭する職人のページです
かつて定番で作っていたレモン柄のセンターピース。
十年以上前に始めて打ち出し部分を任された時の作品です。
光り輝く装飾品は、何千年もの間重宝され続けています。
身体を彩るものから、空間を飾るものまで、時にはメディチ家コレクションに見られるように権力の象徴として、歴史を刻んでいます。ここに多くの職人のエネルギーと知力が宿り、後世に残る宝として彫金技術が受け継がれています。
まさにこの技術に惹かれてこの世界に入りました。
今では天職と思い金槌を振るいます
金属を叩いて出して、引っ込めて、平らな金属板の状態からその凹凸で色々な形、模様を立体に形成していく。
金属板を紙の工作の様に、、、それ以上に細かな細工を可能にする事のできる技術です
彫金七宝の歴史も古く、特にミネアトゥーラ(細密画)と呼ばれる技法に使用する釉薬は、絵画の様に細かな部分も描ける粒子の細かなものです。
陶器のマヨリカ焼きの色使いにも見られる様に、日本のものと比べて、はっきりとした濃い色の七宝が多く使われのが特徴です。これも太陽の国ならではの色の使い方でしょうか